美香先生(笑顔)

汗対策の一つとして、漢方を使った方法があります。

漢方薬は、体質改善などにも有効な方法で、種類もたくさんあり、多くのタイプの汗対策に活用することができます。

今回は漢方を使った汗対策にオススメの漢方の種類や特徴をお話します。

汗対策にお勧めの漢方の種類とは


汗対策として漢方は多汗症の方が汗をかきにくくしたり、水分の代謝を高めたり、ホルモンバランスを整えたりと、さまざま効果があるものがあります。

多汗症の原因としては、精神性発汗・味覚性発汗・体質的な理由による発汗(肥満など)・遺伝要因・ホルモンバランスの乱れなどがあります。

精神性発汗は、緊張やストレスなど精神的な影響で、交感神経が優位になり発汗が起こります。汗を気にすることでますます発汗が活発になり、これが多汗症の原因となります。

漢方の中には、緊張を解き、気持ちを鎮める働きがあります。 

体質的な理由による発汗は、肥満の原因によるものが多いです。肥満になると体内の熱をうまく放出できず、汗があまりかけないので、体内に水分が溜まります。

漢方は、溜まった体内の水分を排出する働きがあります。

ホルモンバランスの乱れると、交感神経が優位になり汗をかきやすくなります。漢方の中には自律神経を整える働きがあります。そして味覚性の汗は、辛いものや熱いものの摂り過ぎにより起こります。

消化時に体内で多くの熱が生み出されるので、その熱が顏汗となって現れます。漢方の中は、胃腸の熱を冷まし、発汗を抑える働きがあります。

このような汗は全身から発汗することもあれば、手や脇、顔面など一部にのみ発汗することもあります。漢方はこのようなすべてのケースに応じたものがあります。

原因に応じて、体質を改善していくことができます。部位によって起こりやすい発汗の種類がおことなるので、適した漢方を選ぶことが大切です。

脇汗にお勧めの漢方

脇汗が気になる女性
脇汗に良い漢方としては、発汗を抑える漢方が良いとされています。脇汗の原因となるのはストレス性の汗です。

このような臭いの強い悪い汗は、体が酸性に偏るのでアポクリン腺にたまるニオイの元の増加を抑えることが重要です。そのためストレスや緊張を緩和する漢方が処方されます。

脇汗に良い漢方としては、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)や 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)があります。

柴胡加竜骨牡蛎湯は、抑うつや不安、イライラ、不眠などの症状がある人に効果が高いと言われています。

体柴胡桂枝乾姜湯は、心身の緊張が強くなり、気持ちが不安定になる、よく眠れない、情緒不安定などにも良いとされています。そして水分代謝の異常によるむくみや血行不良などの治療にも使われています。

慢性的なストレス状態は、胃腸を冷やすことにも繋がります。脇汗にはこのような症状に良い柴胡加竜骨牡蛎湯や柴胡桂枝乾姜湯がおススメです。

顔汗にお勧めの漢方

顔汗が気になる女性
顏汗の要因は、味覚性発汗です。味覚性発汗は、香辛料や脂質を多く摂ることで余分な熱を発生して起こります。

このような発汗によい漢方としては、胃腸の熱を冷ます漢方です。熱が体内にこもるのを防ぐ漢方が良いとされ、このような漢方として、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や茵陳蒿湯(いんちんこうとう)があります。

味覚性発汗は刺激物や脂っこいもの、甘いものをとり過ぎると、余分な熱が発生し、体の上部に熱がこもって発汗します。

黄連解毒湯は、体を冷やして熱をとり、炎症を鎮める働きがあります。のぼせや高血圧にも良いとされ、イライラ感、不眠、動悸、胃炎、鼻血などにも効果があります。顏汗の原因となる味覚性発汗を抑制します。

茵陳蒿湯は、消化管や内臓器の炎症を裏熱に効果があります。裏熱は口が渇き、尿の減少、便秘、皮膚の痒み、口内炎などが起こります。

このように体内の炎症を抑える働きがあるので、胃腸の熱を鎮めるのにも有効です。顔汗にはこのような症状に良い連解毒湯や茵陳蒿湯がおススメです。

手足汗にお勧めの漢方

手汗で悩む女性
手足の汗は、ほてりや緊張などが理由で起こります。手足の汗を抑えるにはほてりや緊張をおさえるための自律神経のバランスを整える漢方が良いとされています。

このような漢方として、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や茵陳蒿湯(いんちんこうとう)があります。

黄連解毒湯は、4種類の生薬からできています。この生薬は全て寒性薬で、熱や炎症を取り除くのに有効です。血液循環をよくして体を温めながら、のぼせなど上半身の熱をさまします。

また、ホルモンのバランスを整えるのにも有効なので、更年期障害の治療にも使われ、イライラや不安感などにも良い面があります。

女神散(にょしんさん)は、のぼせとめまいを改善します。不安や不眠、頭痛や動悸などを抑え、月経異常や産前産後の血の道症、更年期障害、自律神経失調など幅広い症状に有効です。黄連解毒湯や女神散は自律神経の乱れを整え、手足の汗を防ぐのによい効果が期待できます。

汗対策に漢方を使うメリット・デメリット

汗対策の漢方薬による治療にはいくつかのメリットがあります。

一つ漢方薬は体質などに働きかけ、根本的な治療ができるということです。

漢方は人の自然な治癒力に働きかけることができます。そのため、一時的な改善ではなく、体質改善による完全な治療を可能にします。

二つ目は体への影響が少ないことです。漢方は基本的には天然成分から作られています。そのため、健康面への不安が少なく、体に優しい成分のものが多いです。強い副作用はなく、症状が悪化したり、健康被害などの心配はほぼいりません。

三つ目は手術などの高額の治療に比べて、コストが抑えられることです。例えば病院治療や専門クリニックなどで手術するよりは、格段に安い費用で治療できます。

四つ目は、ほとんどの漢方は医療機関や薬局などで購入できます。比較的手軽に手に入れることができます。

漢方を使って多汗症対策に取り組むデメリット

一方でいくつかのデメリットもあります。

一つ目は、効果が出るまでにある程度時間がかかることです。漢方の特徴は体質を根本的に改善していくものなので、時間がかかる面があります。漢方治療は決して即効性のある治療ではありません。

二つ目は、長期的に続けるとコストがかさむことです。病院治療のような治療に比べると、一回にかかる費用は少ないですが、長期間続けると最終的なトータルがかさんでしまうことがあります。

三つ目は、副作用は心配が少ないとお話しましたが、決してゼロではないということです。治療薬に比べれば、そのリスクは少ないのですが、全く無いわけではありません。

体に合わない漢方を飲むと、一般のお薬と同じような症状がでることがあります。はきけ、めまい、口の渇きなどが起こることもあります。アレルギーのある方も注意が必要です。

四つ目は、漢方は種類も多く、薬効も様々です。ある方にも効果があるのだけれども、ある方には効果がないというように、個人によって効果の現れ方が違うことです。それぞれの方の体調や症状に応じた漢方を選ぶ必要があります。

汗対策に漢方を使うまとめ

美香先生(こちら)

このように漢方にはたくさんの種類があることがわかりました。

また汗対策にも有効な漢方がたくさんあります。そのため、どの漢方が自分の汗対策によいのかをしっかり見極めることが大切です。

自分で判断できない場合は、医師、薬剤師などに相談して購入するのも良い方法と言えるでしょう。