汗にはアポクリン汗腺から出る汗と、エクリン汗腺から出る汗です。

この2種類の汗にはそれぞれ機能や役割があり、汗が出る場所や部位、出るタイミング、臭いや成分にも違いがあります。

今回はアポクリン汗腺とエクリン汗腺、2つの汗腺から出る汗の違いについてまとめました。

ワキガ臭や脇汗の臭いが気になる場合、汗腺について理解しておくと、理にかなったケアができるようになりますよ。

ワキガ・体臭ケアをするためには汗の仕組みをしっかりと理解しておく必要があるのでぜひ、参考にしてみてくださいね。

アポクリン汗腺の機能・役割

アポクリン汗腺とは、汗を分泌する器官の一つです。

アポクリン汗腺から分泌される汗は、7~8割は水分で、残りの2~3割にワキガの元となるタンパク質・脂肪酸・アンモニア・鉄分・糖質などが含まれています。

アポクリン汗腺からの汗は、乳白色または黄色っぽく見え、皮膚表面に表出されると常在菌で分解され悪臭を発生します。

アポクリン汗腺は、エクリン汗腺と同じように精神性発汗もあります。
緊張・不安・驚き・恐怖などにより、手のひらや脇の下に汗をかきます。

脂汗とも言われる汗でベタベタと粘着度の高い汗です。
このような汗が脇から分泌され、汗の臭いが強くなることをワキガ症と呼びます。

アポクリン腺で排出される汗は、脂質やタンパク質などを多く含み、分泌物が皮膚の常在細菌と反応して分解されるときに発生する臭いがフェロモンです。

アポクリン汗腺の発達はホルモン分泌に大きく影響を受けています。
通常、思春期までは未発達ですが、成長ホルモンが活発になると同時に発達していきます。性機能との関係が考えられています。

例えば女性は、脇のアポクリン汗腺の分泌は、月経周期と連動しているとも言われ、月経前や妊娠中に分泌が増えるとも言われています。

アポクリン汗腺は、エクリン汗腺より皮膚の深い部分にあり、アポクリン汗腺の汗管は、毛包の脂腺開口部にあります。

部位・場所

アポクリン汗腺は、脇の下・耳・乳首・肛門近辺などに存在します。
全身にあるわけではないため、わきの下や耳の裏など、特に体臭が発生しやすい場所に存在しています。

乳腺やまつ毛腺もアポクリン腺の一つです。これらは出生後に一時退化していますが、思春期になると再び活発になります。

また、アポクリン汗腺の量は遺伝的な要因が多く、アポクリン汗腺の量が多い方、活動量が多い場合、ワキガ臭が気になることが珍しくありません。

臭い

アポクリン汗腺から分泌される汗には、脂質やたんぱく質が多く含まれているため、菌が繁殖することで強い臭いを発することがあります。

脂質やたんぱく質が多く含有されているため、体臭やワキガ臭の原因となる汗を分泌します。

エクリン汗腺の機能・役割

エクリン汗腺は、人体のほぼ全体に分布している汗腺です。

背中・お腹・脚・腕・顏・陰核・小陰唇・外耳道・爪床・唇以外の日常的にかく汗はほとんどがこのエクリン汗腺の汗です。

平均的に、人の体には平均350万個のエクリン汗腺が存在していると言われ、全身に広く分布しているのが特徴です。

しかしこれらすべてが活動しているわけではありません。
実際に活動して汗を出しているのは、ごく一部で能動汗腺がと考えられています。

エクリン汗腺の能動汗腺で、汗の量が決まります。
能動汗腺の割合は、生後数か月以内に決定されると言われ、温度などの環境度などにより影響を受けます。

機能・役割

エクリン汗腺には次のような働きがあります。

一つ目は温度調整です。
体温の上々を抑制し、一定に保つために発汗します。
これにより体温を37度前後に保つことができます。

二つ目は精神的な発汗です。
不安や緊張、驚きや恐怖から発汗します。手のひら、脇の下にかきます。

三つ目は味覚に対する発汗です。
辛い物や熱い物を食べた時に発汗します。額や鼻にかきます。

臭い

エクリン汗腺から出る汗は、エクリン汗と呼ばれ、もう一方のアポクリン腺からの汗に比べると成分が薄いのが特徴。

エクリン汗腺は、肌の表面の浅い位置にあり、汗孔と呼ばれる毛穴から汗を放出します。
エクリン汗は99%が水分で酸性なであり、残りの1%は、塩分やカリウムなどが含まれています。

エクリン汗腺から出る汗は、サラサラとしていて乾きやすく臭いがないことが特徴です。

エクリン汗腺から分泌されるエクリン汗には、俗にいう「良い汗」と「悪い汗」があります。

良い汗とは

エクリン汗の良い汗は、体温が上昇すると体温調整のために出る汗です。
この時血液から水分とミネラルが取り込まれ、汗となって皮膚表面に表出します。

水に近い成分なので、気化しやすく乾燥しやすいのが特徴です。

このようにエクリン汗腺からの良い汗は、ベタベタした不快感が少なく臭いもない汗が多いです。

悪い汗とは

悪い汗は、エクリン汗腺の機能が弱った時にかく汗で、血液中のミネラルを吸収できないため。粘着質の汗をかくことがあります。

このタイプの汗は蒸発しにくく、いつまでも肌にまとわりつくような感触で不快度も高いです。

そして悪い汗をかくのは、食生活の乱れや不規則な日常生活、ストレスや運動不足などもその原因となります。

汗の成分は発汗の原因によって変わってきます。苦痛などのストレスを受けて出る汗は、特に粘着質の汗になることが多いとも言われています。

ワキガ臭はアポクリン汗腺からの汗が原因

脇汗で悩む女性
思春期以降、ホルモンのアンドロゲンの分泌が高まると、アポクリン汗腺や皮脂腺も活発になります。
アポクリン汗腺の出す汗や皮脂の成分が、毛穴や皮膚の表面にある常在菌によって分解され、ワキガへと繋がります。

ワキガは、汗と雑菌の相乗効果により発生してしまいます。

汗はエクリン腺とアポクリン腺から出ますが、腋臭(ワキガ)の原因は主にアポクリン汗腺からの汗にあります。

アポクリン腺から分泌される汗は塩分があまり含まれていので、菌が繁殖しやすくなります。

さらにアポクリン腺の汗に含まれるアンモニアや脂質などの成分が菌によって分解されると、臭いのもととなってしまうのです。

アポクリン汗腺が多いかどうか、ワキガ体質かどうかは、次の方法で確認することができます。

ワキガ体質か確認する方法

  • 耳垢の湿り具合
  • 脇毛の濃さ
  • 脇の黄色いシミ
  • 家族がワキガ

上記4つのポイントについて、より詳しく次の記事で解説しているので、わきが体質かどうかのチェックをしてみたい方は、こちらもご覧ください。

参考:腋臭(ワキガ)を判断・チェックする5つの方法

ワキガ・体臭ケアには制汗&殺菌が重要

美香先生(こちら)

今回お伝えしてきた通り、汗には2種類の汗があり、わきがの原因となってしまうのがアポクリン汗腺と呼ばれるものです。

軽度から中程度のわきが体質の方の場合、しっかりとケアすることで落ち着く方も少なくはありません。

ワキガ臭や体臭をケアするためには、汗の分泌を抑える「制汗」と、ニオイの原因となる菌の繁殖を抑える「殺菌」を同時に行うことが必要不可欠です。

最近では様々なわきが対策グッズもありますので、いろいろ取り入れて積極的に腋臭(ワキガ)対策をしていきましょう。

次のページでは、ワキガ臭や体臭ケアのために、私が実際に満足できたクリームや制汗剤をまとめて掲載しているので参考にしてみてください。

関連記事:ワキガ対策を自宅で行うために必要な2つのポイント